「友が多く、敵が少ない人がこの世で一番強い」
「わが息子よ、君はどう生きるか」の中で著者であるフィリップ・チェスターフィールドが息子に語る言葉です。
18世紀から読み継がれている名著で「人生の教科書」とも呼ばれている大変有名な本ですね。
読んだのは15年ほど昔なので細かいところまでは覚えていませんが、古くから受け継がれている処世術を息子に語るという内容で、いくつかの印象的なフレーズはノートに書き留めてあったりもします。
さて、イドはいま“営業”に挑戦しています。
フリーランスなのでサービスの提供はもちろん経理やスケジュール管理、企画立案などすべてを一人でこなさなければなりませんが、そのうちのひとつ「営業」
公務員時代にも営業的な仕事はありましたが、背負っている看板の大きさが全然違うので、小さな名刺一つを持ってお客様を訪問するのはとても勇気がいることです。
スキルという点で言えば何も持っていないに等しいですが、これまでいわゆる自分の足を使った営業を全くやって来なかったので、とりあえず事業内容を知ってもらうだけでもという思いで始めました。
イドが身を置く業界は利権が絡むしがらみが残っている古い業界でもあるので、新しいことを始めようとするときは慎重に動く必要があると考えています。
つまり、敵を作らない、ということです。
狭い業界で長くやっていくにはこれはとても重要だと思っています。
当然、この人とはあまり仕事をしたくない、という相手はいますが、そういう相手であっても敵に回すのは得策とは言えません。
味方もいつ敵になるか分からない,敵がいつ味方になるかわからない,だから心で憎みながら表面はにこやかに,愛しながら慎重になることが大切”
これも著者の言葉ですが、昨日まで親しかった友人を不用意な言動で傷つけてしまい、取り返しのつかない深い溝を作ってしまうことや、逆に嫌いな人物がいつしか人生の同志になっていたなんてこともあるかもしれません。
イドの身近にも若くして上に立っている人たちがいますが、見ているとその人たちを悪く言う人を見たことがありません。
そんなことを感じる時、私はこの言葉を思い出します。
敵が少ない人こそ最強
もしかしたら、「無敵」とは、圧倒的な力のことではなくそういうことを言っているのかもしれませんね。
わが息子よ、君はどう生きるか 父から息子への手紙 / フィリップ・チェスターフィールド 【本】 価格:1,320円 |